2-9 百花の「なるほど!国宝」メモ


大原・三千院の往生極楽院はかつては極楽院といい、三千院が移ってくるよりもずっと前からこの場所にありました。阿弥陀三尊像はその本尊です。


大原は比叡山の俗化を嫌った遁世僧によって開かれていった里です。融通念仏の祖とされる良忍もその1人。三千院の阿弥陀三尊像は融通念仏の教えと深い関係のもと、つくられた可能性があります。


脇侍の勢至菩薩像に銘文があり、願主、願意、造像年がわかっています。すごい!


中尊は丈六の来迎印の阿弥陀如来像、脇侍は半丈六で、来迎の形をあらわします。これだけ大きな来迎の阿弥陀三尊像は、ほかに例がまったくないわけではありませんが、珍しく、とても貴重。とっても近くで拝観できて、感動です!