磯宮八幡神社の持国天、多聞天像

神社に伝わる二天像

住所
丹波篠山市日置167

 


訪問日 
2025年11月11日

 


拝観までの道
磯宮(磯ノ宮)八幡神社は、篠山口駅から福住行き神姫バスにて「城東日置」下車、南へすぐ。しかしこのバスは便数が少なく、篠山口駅東口のレンタサイクルを借りるのがよい。駅から東へおよそ10キロの距離である。国道372号の交差点「八上下」のすぐ東で右折(南へ)し、国道と並行する旧道を3キロばかり東進すると表示が出ている。なお、薬師如来像、四天王像を伝える西光寺はさらに東へ2キロあまりである。
拝観は事前連絡必要。


拝観料
志納


神社や仏像のいわれなど
磯宮八幡神社は10世紀前半に石清水八幡宮より分霊を勧請して創立したという古社で、その時に末社50社ともどもまつったとして「五十宮(いそみや)」が名前の由来となったとも、あるいは水辺(川に近い?)にあるため「磯」の名を用いたともいう。
神社には福乗坊という神宮寺がつくられていたという。磯宮八幡神社に伝来する持国天、多聞天像はもと神宮寺の像と伝わる。現在は境内の収蔵庫に安置される。


拝観の環境
庫内でよく拝観させていただける。


仏像の印象
収蔵庫の中で、持国天像は向かって右に、多聞天像は向かって左に、それぞれ厨子に入って置かれている。像高は約120センチ。ヒノキの一木造で、内グリのない古様なつくりである。平安時代中期ごろの作と思われる。
頭部は小さく、外側の腕(持国天の左手、多聞天の右手)を上げて戟を取り、外側の足を上げ、左右の相称を意識してつくられている。ともに目を大きく見開き、口は閉じる。表情の中にどこか異国的な雰囲気が感じられ、面白い。胸甲は小さめで、下端はぎざぎざとした線とするなど、細部まで丁寧につくり込む。胴を紐でキリキリと絞り、下半身は太く大きい。動きには若干ぎこちなさもあるが、存在感ある魅力的な像と思う。
持国天像は簡素な冠を付け、顔をやや内側に向ける。右手は腰に当てる。左足の上げ方は多聞天像より高くするなど、両像は相称を意識しながらも違いを出している。多聞天像は兜を着け、左手は肩のあたりまで上げて宝塔を掲げている。


さらに知りたい時は…
「丹波篠山の隠れた名仏 磯宮八幡神社から西光寺へ」(『大法輪』72巻6号)、白木利幸、2005年6月
『ふるさとのみほとけー兵庫の仏像』(展覧会図録)、兵庫県立歴史博物館、1984年


仏像探訪記/兵庫県

多聞天像
多聞天像