大船観音寺慈光堂の聖観音像

1月1日~3日に開帳

慈光堂
慈光堂

住所
鎌倉市岡本1-5-3


訪問日 
2020年1月2日

 



拝観までの道
大船観音寺は、大船駅西口から柏尾川を渡った先の高台にある。駅から徒歩5分。
境内の慈光堂の本尊、聖観音菩薩像は、正月3が日の間開帳される。

 

大船観音寺


拝観料
300円


お寺や仏像のいわれなど
駅からも見える大きな白亜の観音像は、大船駅をよく通る人であればおなじみの光景である。
胸から上の像だが、高さは25メートルもある。これほどの大きさでありながら、散漫さや気味の悪さはまったく感じられず、傑作といえる作品であると思う。

大船観音寺の歴史は比較的新しい。
20世紀前半、この地に観音像をつくろうという動きがおこる。時節柄、護国のためという目的によるものであったが、戦争による物資不足のために中断。
戦後になり、日本の興隆と世界平和のためにとして造像が再開された。1960年、彫刻家の山本豊市によって大船観音は完成された。
造像を担った大船観音協会(財団法人)は1981年に解散し、その後は曹洞宗の大船観音寺として今に至っている。


拝観の環境
慈光堂本尊の聖観音像は秘仏で、1月1~3日だけ厨子の扉が開かれる。
拝観はお堂の入口のガラス戸越しなので、像まで距離がある。照明もあるが、細部まではよくわからない。


仏像の印象
像高は約80センチの立像。一木造。平安時代後期の作。
細見の立ち姿の像で、さらに胴をよく絞っており、とてもスリムに見える。
目鼻立ちも小ぶりにつくり、優美な仏像である。


さらに知りたい時は…
『禅の心とかたち 総持寺の至宝』(展覧会図録)、同展実行委員会、2016年


仏像探訪記/神奈川県