竹蓮寺の伝聖観音像

姿と来歴、謎に満ちている

住所
長浜市高月町西阿閉1487


訪問日 
2026年5月20日


この仏像の姿は(外部リンク)

長浜・米原を楽しむ 竹蓮寺(西阿閉自治会)伝聖観音坐像



拝観までの道
長浜市高月町の西阿閉(にしあつじ)というところにある竹蓮寺(ちくれんじ)は、地区で管理され、拝観は事前連絡必要。窓口は高月観音の里歴史民俗資料館内の観音コンシェルジュ。

高月観音の里歴史民俗資料館

近くに路線バスはなく、北陸本線の高月駅か1つ米原寄りの河毛駅のレンタサイクルが便利。電動アシスト付きもある。高月駅の方がやや近いが、私は河毛駅から向かった。西北西に約4キロ半。途中案内表示のようなものはなかったが、平坦な比較的わかりやすい道だった。


拝観料
200円


お寺や仏像のいわれなど
竹蓮寺は小堂が1つあるだけの小規模なお寺で、そこに伝聖観音像がまつられている。
本像の来歴は不明で、村の言い伝えでは、大雨で余呉(よご)川を流されてきて橋桁に流れ着いたとのこと。この場所にお堂をつくってまつったのは大正年間という。


拝観の環境
堂内でよく拝観させていただけた。


仏像の印象
伝聖観音像は像高約80センチの坐像。ケヤキの一木造で、内ぐりはほどこさない。
古様なつくりで、平安時代中期の像と思われる。両腕と脚部は後補。
本像を聖観音とするのは、冠をつけており、片手に蓮華を持ちもう片方の手を近づける姿が観音像のものであるからである。しかしこめかみのあたり、冠で隠れていない頭髪を見ると螺髪で、また袈裟を着けていることから、本来は如来像であった可能性が高く、宝冠阿弥陀像であったのではないかと考えられている。

全体に傷みも目立ち、顔の彫りも浅いので、なかなか表情は分かりにくいが、角度を変えながらよく見ていくと、とても優しい表情をしている。丸々というよりは四角ばった顔だが、目は細くし、口は穏やかに閉じ、顎はゆったりと丸みを帯びている。清らかで美しい仏像である。


さらに知りたい時は…
「びわ湖・長浜のホトケたち」Ⅱ(展覧会図録)、長浜市発行、2016年
『びわ湖・長浜のホトケたち』、長浜市・東京藝術大学大学美術館、2014年
『湖北の観音 信仰文化の底流をさぐる』(展覧会図録)、長浜市長浜城歴史博物館、2012年 
『高月町史 景観・文化財編』分冊2、高月町、2006年 


仏像探訪記/滋賀県