圓常寺の阿弥陀如来像

快慶法眼時代の作

住所
彦根市城町2丁目4-62


訪問日 
2025年11月10日


この仏像の姿は(外部リンク)
滋賀彦根新聞



拝観までの道
圓常寺(円常寺)は彦根城の西側にある浄土宗寺院。
彦根駅から歩くと30分くらい。近くにバス停はいくつかあるが、比較的本数が多いのは近江鉄道バス三津屋線の「池洲町南」バス停で、下車後西北西へ徒歩約10分。駅からタクシーでは1000円と1500円の間。
拝観は事前連絡が望ましい。


拝観料
200円


お寺や仏像のいわれなど
彦根藩井伊家ゆかりの寺で、創建は江戸時代初期。
本尊は快慶作の阿弥陀如来像。足ほぞに「巧匠 法眼快慶」と銘があり、快慶が法眼となった後半生の作と知られる。もちろんお寺の創建よりずっと前につくられているわけだが、当寺に迎えられる以前の伝来等はわかっていない。


拝観の環境
すぐ前からよく拝観させていただける。ご住職が丁寧にご案内くださった。


仏像の印象
像高約1メートル。ヒノキの割矧ぎ造、玉眼。快慶が生涯にわたって多く手がけた像高3尺の来迎印阿弥陀如来立像である。
ほぼ直立だが、若干左足を前に出す。
肉髻は自然な盛り上がりで螺髪の各粒は右に巻く。髪際は正面でわずかに下にカーブしているようだ。
目は切れ長に、眉も涼しげに長く伸びる。鼻筋は通り、頬の膨らみや口元の引き締め具合も自然で、落ち着きのある理知的な顔立ちをしている。
なで肩。胸は柔らかなふくらみを見せる。胸もとの衣もあまり複雑に表現せず、手の構え、衣のひだ、また全体の姿勢、すべてにわたって美しい。

なお、着衣の形式は、同じく法眼快慶の銘がある岡山・東寿院阿弥陀如来像(1211年の作)に近いという指摘がある。

 

光背、台座、表面(ほとんど)は後補。他に指や足先なども後補だが、全体に保存状態はよい。
左右に安置される脇侍は近世のもの。


さらに知りたい時は…
『快慶』(展覧会図録)、奈良国立博物館ほか、2017年
『日本彫刻史基礎資料集成 鎌倉時代 造像銘記篇』4、中央公論美術出版、2006年
「滋賀・円常寺の快慶作阿弥陀如来立像」(『仏教芸術』167)、斎藤望、1986年7月


仏像探訪記/滋賀県