常楽寺の阿弥陀三尊像
行基草創を伝える古刹の三尊像
住所
稲城市東長沼2117-2
訪問日
2026年6月1日
この仏像の姿は(外部リンク)
稲城市の文化財・常楽寺の阿弥陀如来及び両脇侍像
拝観までの道
京王相模原線の稲城駅北口より徒歩5分。
拝観は事前連絡必要。
拝観料
志納
お寺や仏像のいわれなど
天台宗寺院。奈良時代に行基が創建したと伝える。16世紀の再興。本堂は18世紀の建物で、元あった場所に京王相模原線が通ることになり、1974年に今の場所に移った。
本尊の阿弥陀三尊像は行基自刻というが、実際には定朝様の影響を受けた地方色のある仏像である。
拝観の環境
内外陣を仕切る密教の本堂の形式で、外陣からの拝観のため像まで若干距離がある。一眼鏡のようなものがあるとよいかもしれない。
仏像の印象
中尊は像高約80センチの坐像、脇侍は像高約90センチの立像。材はヒノキという。
中尊はお椀を伏せたような肉髻に、小さな粒の螺髪をつける。目鼻口は中央に寄り、目は細く、口は口角を上げず、厳粛な表情をしているように見える。
上半身を高くとり、腕はスラリとは伸びない。来迎印を結んでいるが、左手は膝の上ではなく、お腹のあたりまで上げている。
右を上にして組む脚部は、正面からはややそっけなくつくられているように見えるが、角度を変えて撮った写真を見ると力強くひだを刻んでいるのがわかる。
脇侍像はスラリと長身で、腰はひねらずに足を少し開いてほぼ直立する。片手を胸のあたりまで上げ、もう片方の手は下げる。顔立ちは穏やかで、衣のひだも誇張を避けおだやかである。裙はあまり長くせずに足首を見せる。
中尊の像内には江戸時代前期に修理が行われた木札が納入されていたそうである。
その他
本堂内には他に天部像2体、閻魔王像、奪衣婆像が安置されている。
このうち閻魔王像は像高約1メートルの坐像で、像内銘から江戸時代中期の1699年にこの寺の住職でもあった生山運海がつくったことがわかる。
さらに知りたい時は…
『稲城市の歴史と文化財』、稲城市教育委員会、2011年
『稲城市史』上、稲城市、1991年
「東京都南多摩郡稲城村常楽寺阿弥陀如来像」(『武蔵野』231、232)、榊原松司、1957年7月
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