奈良、興福院の阿弥陀三尊像
特別拝観日に拝観が可能
住所
奈良市法蓮町881
訪問日
2026年6月20日
拝観までの道
興福院(こんぶいん)は近鉄奈良駅から北へ徒歩約20分。バスだと、大和西大寺駅とJR奈良駅をつなぐ奈良交通バス14系統に乗車し、「佐保小学校」下車、徒歩5分。
個人の拝観は受け付けていない。年間数日間設けられた特別拝観日に限りが拝観できる。2026年の場合、6月(5、6、7日と18、19、20日)と11月に拝観日が設けられた。ただし、今後とも同様の要領で公開が行われるかはわからないので、お寺のホームページで確認のこと。
→興福院ホームページ
拝観料
1000円
お寺や仏像のいわれなど
浄土宗寺院。
創建は奈良時代で、その場所は現在の近鉄の尼ヶ辻駅付近であったという。その後荒廃していたのを、桃山時代に再興し、江戸時代に入って現在の場所に移ってきた。
本尊は奈良時代の阿弥陀三尊像だが、創建時の像ではなく、近世にいずれからか移座されてきたのだという。木心乾漆造で、このつくりの像は全国で30件ほどしかなく、とても貴重であるが、伝来過程は謎に包まれている。
拝観の環境
ボランティアガイドの方が門、客殿、本堂内に常駐し、丁寧に案内、説明してくださった。本堂内は外陣からの拝観で、やや遠く、荘厳具もあり見えにくいところもあったが、お堂正面を開け放ってくださっていて光が入り、まずまずよく拝観することができた。
仏像の印象
阿弥陀三尊像は、中尊は像高約90センチの坐像。説法印を結ぶ。脇侍は約75センチの坐像で、片足を踏み下げる。
実に美しい三尊像である。
表面の金は後補。
中尊は螺髪の粒は小さく、眉は長く弧を描く。目はやや中央に寄り、鼻、口、顎、ほおはとてもよく整う。肉髻や顔の輪郭、また上半身はやや四角ばった印象がある。
本像の説法印は親指と薬指で輪をつくっているが、両方の親指を近づけ構える様子は優美で印象深い。脚部は左右によく張って安定感を出している。
脇侍は中尊に比べて小顔につくり、頭を中尊の方に少しだけ傾け、上半身はわずかに反り気味にしている。胸は大きくとり、その下で絞り、線を入れて肉体の柔らかさを出している。
さらに知りたい時は…
『法華寺と佐保佐紀の寺』(『日本の古寺美術』17)、橋本聖圓・山岸常人。保育社、1987年
→ 仏像探訪記/奈良市
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