西方寺(東山西方寺)の阿弥陀如来像
毎年12月14日に拝観可能
住所
京都市左京区東大路通二条下る北門前町482
訪問日
2025年12月14日
拝観までの道
西方寺(東山西方寺)は東大路通に面し、バス停「東山仁王門」のすぐ近く。最寄駅は地下鉄東西線の東山駅で、徒歩約5分。駅を出たら西へ、東山通へ出て北へ向かう。
赤穂義士の小野寺秀和(十内)ゆかりの寺でもあり、毎年12月14日の討ち入りの日には法要が行われ、その日のみ一般の拝観ができる(普段は非公開)。
拝観は10時にはじまり、13時ごろまで。13時半以後は法要や伝統芸能の奉納などが続き、本尊拝観は難しくなる。
拝観料
特に拝観料等の設定はなかった
お寺や仏像のいわれなど
浄土宗寺院。開基は院政期から鎌倉初期にかけての激動期を生きた公卿、左大臣藤原(大炊御門)経宗という。経宗は法然に帰依し、死の直前に出家、死後邸宅を寺としたのがこのお寺の始まりで、その後この地へと移転してきたものと伝える。
本尊は平安時代後・末期ごろの阿弥陀如来坐像で、法勝寺(ほっしょうじ)の旧仏と伝える。白河院が創建し、壮麗な塔をもつ大伽藍で知られたが、繰り返し地震、火災にあい、現在に伝わるものは瓦などの出土品くらいである。法勝寺には多くの堂宇に巨像がまつられていたので、伝承の通りであるならばと考えるとロマンがかき立てられる。
拝観の環境
本堂の奥に安置され、すぐ前から拝観させていただけた。
仏像の印象
像高約240センチ、京都市中に残る貴重な丈六仏である。ヒノキの寄木造。定印を結ぶ。
威厳のある顔立ちで、上半身も堂々としている。肉髻はそれほど高くない。眉や口、顎、耳はしっかりとした力強いつくりである。目は半眼で、中央に寄る。ほおは丸々とはしていないようだが、斜めから見ると丸々とした張りのある顔に見える。
姿勢よく、ゆったりと座る姿も自然で、衣は流れるように美しいが、脚部ではしっかりと太めのひだを等間隔で刻む。
本尊に向かって左手前に豊臣秀吉像が安置されている。ヒノキの寄木造。近年(といっても10年以上前だが)の修理で像内より豊国大明神、1599年と1603年を指す年、仏師名として七条大仏師康住と子の大弐、康厳の文字が見つかり、貴重な近世初期の在銘像であることがわかった。秀吉の死後まもなくつくられた像であり、威厳のある姿は銘文に「大明神」とあるように人というよりもなるほど神の像であると感じる。ただし、修理の際、彩色が厚くほどこされた。
その他(聞名寺について)
東山通を挟んで東山西方寺の斜め向かいに時宗の聞名寺(もんみょうじ)がある。地蔵信仰の寺としても知られるが、本尊は来迎の阿弥陀三尊像。平安時代前期に創建され、鎌倉時代に一遍上人によって中興されたと伝える古刹でる。
本尊は法眼行快作のとても端正で優美な仏像で、拝観には事前連絡が必要。
→ 仏像探訪記/京都市

せきどよしおの仏像探訪記
ゆいまくんと百花さんの 21世紀国宝仏の旅