浄禅寺の十一面観音像

平安時代中期の存在感ある仏像

住所
京都市南区上鳥羽南岩ノ本町99


訪問日 
2025年12月14日


この仏像の姿は(外部リンク)
京都市指定・登録文化財



拝観までの道
最寄駅は近鉄京都線の上鳥羽口駅か近鉄京都線・地下鉄烏丸線の竹田駅。上鳥羽口駅からは南西へ、竹田駅からは西へそれぞれ徒歩で20分ほど。
最寄バス停は京都市営バス18系統の「地蔵前」。
お寺の入り口は西側にあり、境内に入って左手にある観音堂には平安時代の十一面観音像が安置されている。
拝観は観音堂の外から。日中自由に拝観できる。


拝観料
拝観自由


お寺や仏像のいわれなど
京の六地蔵めぐりのお寺の1つ。また、伏見区の恋塚寺とともに、遠藤盛遠(のちの文覚)と袈裟御前にまつわる「鳥羽の恋塚」の寺としても知られる。
創建は平安時代後期とされる。浄土宗寺院。
観音堂本尊の十一面観音像は平安時代中期ごろ(10世紀ごろ)の作。寺伝によるお寺の開創以前の像であるが、本来どこのお寺、お堂にあったものかなどは不詳。


拝観の環境
観音堂正面やや下側の格子のガラスがはまっているところから覗く。
堂内はライトをつけてくださっており、像まではそれほど距離がないので、まずまずよく見ることができる。


仏像の印象
像高は約170センチ。一木造。内ぐりなく、左腕は肘まで、右腕は手首までを含めて一木で彫り出している。古様なつくりである。
存在感のある、素晴らしい像と思う。
まげは太く大きく、そのもとに頭上面が花が開くように配置されている。ただし頂上仏面以外の頭上面は後補(そのほか手足の先や下がる天衣、表面の仕上げも後補)。
小顔で上半身はどっしりと、腰のあたりもボリュームがあり、下半身はとても長い。お堂の壇の後ろになって見えない足首以下が見えれば、長い足がさらに印象深く感じられるだろう。といっても、実際に長いのは膝上の部分である。
顔立ちは謹厳な雰囲気。眉は高々とは上げないが美しいカーブを描き、目は細め。鼻口が接近し、口は小さめで、顎がしっかりと作られている。
長い脚部に目が行きがちだが、上半身に注目すると両胸、腹はしっかりと分割され、なかなか力がある。衣のひだは浅いが、腰では揺らぎが自然に表される。


さらに知りたい時は…
『京都の美術工芸 京都市内編』上、京都府文化財保護基金、1985年


仏像探訪記/京都市