立川不動
堂々とした丈六像
住所
笛吹市春日居町熊野堂135-1
訪問日
2024年3月17日
この仏像の姿は(外部リンク)
笛吹市・文化財他
拝観までの道
中央本線の春日居町(かすがいちょう)駅下車、線路沿いに南東(石和温泉駅方面)へ徒歩約15分。
お堂は線路のすぐ北側に、南面して建っている。正面(南側)のほか、左右も大きく開かれていて、とても開放的なお堂である。夏の暑い日など、ここで涼ませてもらったら、とても快適そうである。
拝観料
拝観料等の設定は特になかった。
お寺や仏像のいわれなど
この像が立川不動とよばれるのは、昔このあたりに「立川荘」という荘園があったといわれているからというが、詳細はわかっていない。
地区で管理をされており、毎年2月28日のご法要を営んでいるとのこと。
拝観の環境
お堂に上がった奥、格子戸に仕切られた先に不動明王像が安置されている。
格子戸ごしだが、外の光が入り、よく拝観できる。
仏像の印象
像高は2メートル半以上の坐像。堂々たる丈六像である。ヒノキの一木造であり、よほどの巨材を用いたものとわかる。平安時代後~末期の作と思われる。
全体に痛みが進み、後補部分も多いが、大像の迫力と素朴な親しみやすさがある。
顔は四角張り、前にとび出すようにつくられた巻き髪が印象的である。弁髪を左の肩に垂らす。両目は見開き、鼻口は大きく、人中をあらわす。上の歯と左右の牙を見せる。
姿勢はよく、堂々とした座わり姿はとても魅力的。上半身や腕はたくましい。
条帛のひだは浅く刻まれる。条帛は下に行くほど広がっており、なかなか優美にも見える。
さらに知りたい時は…
『山梨県史 文化財編』、山梨県、1999年
『春日居町誌』、春日居町誌編集委員会、1988年
→ 仏像探訪記/山梨県