歓盛院の薬師如来像
年1度、10月第1土曜日に開扉
住所
中央市下三条88
訪問日
2010年10月2日
この仏像の姿(外部リンク)
拝観までの道
身延線の小井川駅から南南東に約10分。または東花輪駅から北北東に約15分。
拝観料
志納
お寺のいわれ
寺伝によると、鎌倉時代初期に創建された真言宗寺院である光照寺が前身寺院という。室町時代に再興され、この時から曹洞宗となり、現在の寺名となった。
本尊は宝冠釈迦如来坐像で、像高約30センチ、室町時代の像。再建時以来の本尊であろうか。
拝観の環境
この寺には平安時代の薬師如来像が伝来する。かつて真言宗だった時代の本尊という。本堂内、本尊に向って左の間に耐火式の収蔵庫が造り付けられていて、その中に安置されている。秘仏で、10月第1土曜日の午後に開扉される(ただし雨天時は中止)。
その日、14時半に到着すると、ちょうど厨子が開かれるところで、読経と住職のお話があり、そのあと像の前に進んでの拝観となるが、檀信徒の皆さんが一通り拝み終わるともう厨子は閉じられるという、短時間のご開帳である。中は暗いが、ライトで照らしてくださる。
仏像の印象
薬師如来像は像高約85センチの坐像、一木造で、材はトチという。
螺髪の粒は小さく、地髪から肉髻になだらかに移行する。顔は落ち着きがあり、上半身は豊か。腰はくびれ、膝はぐっと左右に張る。
全体に地方的な素朴さと力強さをもつ優品である。
さらに知りたい時は…
『甲斐百八霊場(改訂版)』、テレビ山梨、2005年
『山梨県史 文化財編』、山梨県、1999年
『仏像の旅』、久野健、芸艸堂、1975年