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仏像の公開情報など、気がついたことをお伝えしていきたいと思っています。
2025年10月19日
守山市・福林寺の開帳
滋賀県守山市にある福林寺本尊の十一面観音は約100年ぶりの修復を昨年終え、またこの度本堂の修理も終了して、11月にご開帳が行われる。正式な開帳行事としては44年ぶりとのこと。期間は11月1日から16日。
ある程度期間があるものの、新聞でも取り上げられたりして、かなり参拝客がありそうである。
期間中団体は要予約、個人は予約なしでも大丈夫なようだが、電話で問い合わせて拝観希望の日時を言えば、団体の来訪時間を教えてくださり、その前後の時間をご案内いただけるので、連絡して行くのがおすすめ。
https://www.city.moriyama.lg.jp/kanko_event_manabi/kankou/1002777/1004849/1004854/1004873.html
2025年10月18日
新温泉町・正福寺の開帳
兵庫県新温泉町にある正福寺の不動明王像は21年に一度の開帳仏で、本年がその年にあたる。11月1日から3日までの予定とのこと。
https://mykoho.jp/article/285862/9789860/9925611
2025年10月9日
荏原 畠山美術館の展覧会
東京都港区にある荏原 畠山美術館で新館開館1周年を記念して「『数寄者』の現代」と題する展覧会が行われている。同美術館のコレクションの中核をなす畠山一清(即翁)が集め、茶会で用いた道具類と、現代美術家杉本博司のコレクションによって構成されており、杉本の所蔵品から伝法隆寺金堂伝来の蓮弁、明日香の川原寺や橘寺から出土した塼仏、平安時代の十一面観音像などが展示されている。特に伝法隆寺伝来の蓮弁は、金堂の釈迦三尊像の脇侍像の当初の蓮弁だった可能性が指摘されており、実に重厚で存在感がある。12月14日までだが、一部前後半で展示替えがあるらしい。
https://www.hatakeyama-museum.org/exhibition/000207.html
2025年10月7日
伊豆のみほとけ
静岡県下田市の上原美術館で特別展「伊豆のみほとけ」が行われている。来年1月12日まで。会期中無休。
伊豆半島の各地から十数点が仏像が集められているが、その中には40年ぶりの公開となる像、普段非公開の像が多く含まれており、それらを一堂に展観できる非常に貴重な機会といえる。
https://uehara-museum.or.jp/exhibition/current/
2025年9月19日
仏教と夢
京都市の龍谷ミュージアムで秋季特別展「仏教と夢」が開かれる。9月20日から11月24日まで。
摩耶夫人が白象が胎内に入る夢を見て、釈迦をみごもった話に始まり、玄奘の旅、善導、聖徳太子、智光、智証大師、恵信僧都、法然、親鸞、明恵らと夢を巡る物語を仏画や仏像とともに紹介していくという魅力的な企画である。
京都、金剛院の快慶作の深沙大将像も出品が予定されているが、9月20日から10月26日までと限定されている。
2025年9月14日
シルクロードの美仏たち
山梨県北杜市にある平山郁夫シルクロード美術館で特別企画展「シルクロードの美仏たち」が開かれている。平山郁夫の生誕95周年を記念する展覧で、12月21日まで。
平山郁夫が収集したインド、アフガニスタン、西域、日本の仏教美術と、平山のシルクロードやガンダーラ遺跡の絵画を合わせて展示している。会期中無休。
https://www.silkroad-museum.jp/exhibition
2025年9月9日
しずおかの古仏たち
静岡市歴史博物館で企画展「しずおかの古仏」が開かれる。10月25日から12月7日まで。
市内の鉄舟禅寺、一乗寺、霊山寺、新光明寺、建穂寺といったお寺より仏像が出陳される。
https://scmh.jp/special_exhibition/20251025.html
2025年9月9日
長浜観音堂高月別院
長浜市では2016年より東京において観音ハウス、観音堂を開き、観音の里としての長浜を紹介する取り組みを行ってきたが、2024年12月をもって終了した。そこで使用していた展示ケースなどを活用することで、長浜市内のさまざまな像を約1ヶ月ずつ展示し、紹介することを、市内の高月観音の里歴史民俗資料館1階において行っている。
7月、8月に行われた第1期はすでに終了し、9月17日からは野田町自治会が所蔵する馬頭観音(1躯)像、聖観音像(2躯)を展示中。10月13日まで。以後、菅山寺の十一面観音像を11、12月、大岩観音堂の聖観音像を1月、2月に展示する予定。
https://kitabiwako.jp/post_62132
2025年9月3日
豊田市、平勝寺の開帳
豊田市綾渡町の平勝寺の秘仏本尊、観音菩薩坐像は17年に1度の開帳仏で、本年がその年にあたる。第56回の開帳なのだそうで、10月24日(金)から26日(日)までの3日間開かれるとのこと。観音像は、像内に1159年の年が書かれた非常に貴重な基準作例である。
https://ayado-heishoji.com/contact/
2025年9月3日
みほとけのキセキ番外編
浜松市美術館で、特別展示「みほとけのキセキ番外編 普門寺の仏像 重文降臨」が開かれる。10月7日から11月3日まで。豊橋市普門寺の収蔵庫改修が予定されているのに伴うものだそうだ。展示されるのは普門寺の持国天像と多聞天像。
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/artmuse/20250325.html
2025年9月3日
いすみ市郷土資料館の企画展
千葉県いすみ市の郷土資料館で、企画展「上総氏と南総天台の仏像」が開かれる。10月1日から11月30日まで。房総半島の名族、上総氏が活躍した平安時代から鎌倉時代に同氏の勢力圏でつくられた仏像、仏画が50点あまり集結する。一宮町観明寺の十一面観音像、いすみ市清水寺の十一面観音像、茂原市行徳寺の善光寺式三尊像など。10月26日には企画展の関連イベントとして声明の公演や特別講演会が夷隅文化会館で行われる。問い合わせ先は睦沢町の弘行寺(ぐぎょうじ)まで。
2025年8月27日
鈴鹿市の府南寺、50年ぶりの開帳に向けて
三重県鈴鹿市の府南寺は仁王門安置の仁王像が鎌倉時代末ごろから南北朝時代ごろの像で、東大寺南大門の仁王像の系譜を引く貴重な作品である。
その府南寺の本尊は秘仏の千手観音像と阿弥陀如来像の2体の像だが、主として資金面の問題から開帳行事が行えずにいるのだという。その約50年ぶりの開帳を2029年に実現するべく、お寺ではクラウドファンディングで寄付を募っていらっしゃる。期間は9月30日まで。
2025年8月20日
横須賀市、浄楽寺の拝観再開
阿弥陀三尊像、不動明王像、毘沙門天像の合わせて5体の運慶仏を伝える横須賀市の浄楽寺は2024年7月からおよそ1年間収蔵庫の改修が行われ、9月より拝観再開となる。
同寺では2012年にも収蔵庫改修が行われたが、その時には仏像の免震台や照明の改善(LED化)などが行われた。今回は収蔵庫自体の耐震性や空調の改善が行われる。
耐震については、収蔵庫が作られたのは1970年であり、その時の耐震基準では現行に沿わないものになっているためで、さらに壁面の老朽化も進んでいるという。また空調ついては、収蔵庫が作られた当時は「自然空調」が推奨されていたが、近年の温暖化の進行もあり、庫内の温湿度が像にダメージを与える恐れが大きくなってしまって、改善の必要性に迫られたそうだ。
改修なった収蔵庫で再び運慶仏にお会いするのが待ち遠しい。
https://www.jorakuji-jodoshu.com/
2025年8月18日
満昌寺の三浦義明像、修復へ
横須賀市・満昌寺の三浦義明像が約180年ぶりの修復となり、京都の美術院国宝修理所にお出になられている。来年(2026年)3月ごろまでの予定。お寺ではこれに伴ってクラウドファンディングを募っていらっしゃる。10月15日まで。
https://manshoji.com/?p=2575
2025年8月5日
県立金沢文庫開館95周年を記念する特別展
神奈川県立金沢文庫で特別展「金沢八景みほとけ巡礼―仏像からよみとく金沢の歴史」が開かれる。開館95周年を記念する展覧会で、金沢区内及びゆかりの仏像が一堂に会する。龍華寺の菩薩像(乾漆造、奈良時代)、宝樹院の阿弥陀三尊像(平安時代後期)、運慶作大威徳明王像など金沢文庫のある称名寺とその子院に伝来した仏像など。9月5日から11月9日まで。
https://www.pen-kanagawa.ed.jp/kanazawabunko/tenrankai/ichiran/r7/202508mihotoke.html
2025年7月30日
覚音寺持国天像の被災
本年4月18日に長野県北部を震源とする地震があり、覚音寺のある大町市は震度5弱の揺れにみまわれた。これによって覚音寺の持国天像(鎌倉時代初期、重要文化財指定)が破損し、その他境内にも被害が出た。お寺は復興のための寄付(緊急募金)を募っている。ぜひ!
2025年4月10日
足利市、最勝寺の出開帳
栃木県足利市北部にある最勝寺は大岩毘沙門天とも呼ばれ、毘沙門天信仰の霊地として知られる。毘沙門天像、吉祥天像、善膩師童子像は栃木県の文化財に指定され、毎月1日に開帳されてきた。
2021年に近くの山林で発生した山火事の際、幸い寺への飛び火は免れたものの仏像は緊急避難となり、その時一部を破損した。また、それ以外の経年による傷みも発見され、修復されることになったが、それが終わり、この度めでたくご帰山された。これを記念し、来年(2026年)の3月6日までの日程で「出開帳」が行われている。
一般的に出開帳とは、仏像などが寺を離れ、別の町、施設で開帳されることをいうが、今回の場合は、厨子を出て、本堂内の畳の上に鎮座されて、拝観者を迎えてくださるそうだ。
最勝寺は大岩山のいただき付近に本堂を構える。麓には本坊があるが、そこから登り坂の山道を行く。
最寄りのバス停は、足利市の路線バス「あしバスアッシー」松田線の「三重郵便局前」で、そこから北へ徒歩約40分という。
参拝できる時間は、金曜日から日曜日が10時から17時ごろまで。火曜日から木曜日は午後から。月曜日は休みとのこと。
拝観料(修復費基金)として1000円
2021年4月4日
奈良国立博物館で特別公開
奈良国立博物館・なら仏像館で吉野町の金峯山寺仁王門の金剛力士像が特別公開されている。
金峯山寺の金剛力士像は仁王門ともども修復となり、仏像の方が先に完了。仁王門の修復完成までの数年間、奈良国立博物館で公開されるとのこと。本像は東大寺南大門金剛力士像に次ぐ大きさを誇る南北朝時代の作。
https://www.narahaku.go.jp/exhibition/usual/964/