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仏像の公開情報など、気がついたことをお伝えしていきたいと思っています。
2025年6月11日
東京国立博物館で寛永寺展
上野の寛永寺創建400年を記念し、東京国立博物館本館特別第1、第2室で寛永寺展が予定されている。7月8日から8月31日まで。絵画、彫刻、書、工芸など多岐にわたって60件以上の寺宝が出陳予定で、彫刻としては、寛永寺に伝わる江戸時代前期の釈迦如来像、旧東照宮五重塔安置の四方四仏(江戸時代前期、東京都所蔵)、清水観音堂の観音菩薩像(鎌倉時代)が展示予定。
https://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=item&id=8221
2025年6月10日
大津市歴史博物館のミニ企画展
滋賀県大津市の大津市歴史博物館でミニ企画展「館蔵・寄託の彫刻Ⅰ」が行われている。飛鳥時代の塑像断片から江戸時代の神像・仏像まで、大津市・西教寺蔵の行快作阿弥陀如来立像、両脇侍像(鎌倉時代)を含む16件が展示されている。7月21日まで。
https://www.rekihaku.otsu.shiga.jp/event/minikikaku.html#MINIKIKAKU188
2025年4月30日
横須賀市 浄楽寺の収蔵庫改修
阿弥陀三尊像、不動明王像、毘沙門天像の合わせて5体の運慶仏を伝える横須賀市の浄楽寺で収蔵庫の改修が行われており、7月末ごろまで拝観が停止となっている。
同寺では2012年にも収蔵庫改修が行われたが、その時には仏像の免震台や照明の改善(LED化)などが行われた。今回は収蔵庫自体の耐震性や空調の改善が行われる。
耐震については、収蔵庫が作られたのは1970年であり、その時の耐震基準では現行に沿わないものになっているためで、さらに壁面の老朽化も進んでいるという。また空調ついては、収蔵庫が作られた当時は「自然空調」が推奨されていたが、近年の温暖化の進行もあり、庫内の温湿度が像にダメージを与える恐れが大きくなってしまって、改善の必要性に迫られているそうだ。
ついては、お寺ではその費用をまかなうための寄付を募っている。1口5000円だが、それ以下の額も歓迎とのこと。募集は6月20日までの予定。ぜひ!
なお、これまで拝観は事前申し込み制だったが、再開後は常時受け入れを行う予定とのことである。、
https://jorakuji.official.ec/items/104222716
2025年4月12日
東京国立博物館本館彫刻展示室リニューアル
東京国立博物館の本館1階第11室(彫刻展示室)は昨年12月より約4ヶ月の間休室していたが、今月8日にリニューアルオープンした。2021年に購入した平安時代末期の仁王像が入り口近くに安置され、展示ケースは中央あたりに移動し、新しいものへ更新された。ガラスの透過度が非常に高く、照明の環境も改善されて、玉眼の像は目のきらめきがはっきりわかるようになった。
現在の展示は、浄瑠璃寺伝来の十二神将像3体、興福寺伝来の文殊菩薩及び4侍者像などで7月6日までだが、そのあとも仁王像は展示されていくようだ。
https://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=item&id=7994
2025年4月10日
島根県立石見美術館の企画展
島根県立石見美術館で開館20周年を記念する企画展「石見の祈りと美―未来へつなぐ中世の宝」が行われる。4月26日から6月16日まで。
彫刻では、平安時代から桃山時代にかけて十数点が出陳予定で、松江市、浄音寺の十一面観音像や江津市、清泰寺の阿弥陀如来像ほか、島根県ゆかりの像として鎌倉市、極楽寺の不動明王像も出陳される。
https://www.grandtoit.jp/museum/exhibition/prayer_and_beauty_iwami/
2025年4月10日
足利市、最勝寺の出開帳
栃木県足利市北部にある最勝寺は大岩毘沙門天とも呼ばれ、毘沙門天信仰の霊地として知られる。毘沙門天像、吉祥天像、善膩師童子像は栃木県の文化財に指定され、毎月1日に開帳されてきた。
2021年に近くの山林で発生した山火事の際、幸い寺への飛び火は免れたものの仏像は緊急避難となり、その時一部を破損した。また、それ以外の経年による傷みも発見され、修復されることになったが、それが終わり、この度めでたくご帰山された。これを記念し、来年(2026年)の3月6日までの日程で「出開帳」が行われている。
一般的に出開帳とは、仏像などが寺を離れ、別の町、施設で開帳されることをいうが、今回の場合は、厨子を出て、本堂内の畳の上に鎮座されて、拝観者を迎えてくださるそうだ。
最勝寺は大岩山のいただき付近に本堂を構える。麓には本坊があるが、そこから登り坂の山道を行く。
最寄りのバス停は、足利市の路線バス「あしバスアッシー」松田線の「三重郵便局前」で、そこから北へ徒歩約40分という。
参拝できる時間は、金曜日から日曜日が10時から17時ごろまで。火曜日から木曜日は午後から。月曜日は休みとのこと。
拝観料(修復費基金)として1000円
2021年4月4日
奈良国立博物館で特別公開
奈良国立博物館・なら仏像館で吉野町の金峯山寺仁王門の金剛力士像が特別公開されている。
金峯山寺の金剛力士像は仁王門ともども修復となり、仏像の方が先に完了。仁王門の修復完成までの数年間、奈良国立博物館で公開されるとのこと。本像は東大寺南大門金剛力士像に次ぐ大きさを誇る南北朝時代の作。
https://www.narahaku.go.jp/exhibition/usual/964/