綾川町立生涯学習センターの十一面観音像

  綾川寺観音堂旧本尊

生涯学習センター(左側が展示室、右側が図書館となっている)
生涯学習センター(左側が展示室、右側が図書館となっている)

住所

綾川町滝宮318

 

 

訪問日 

2015年7月25日

 

 

この仏像の姿は(外部リンク)

自治かがわ・香川のまち歩き

 

 

 

拝観までの道

琴電(高松琴平電気鉄道)琴平線の滝宮駅から北東に5分。町役場の裏手にある。

または東隣の綾川駅からは西に徒歩10分。

原則月曜日休館。

 

 

入館料

無料

 

 

仏像のいわれなど

香川県の中央部にある綾川町(あやがわちょう)は、さぬきうどん発祥の地とされる。古代の窯址や古墳も多く、古くからこの地域の中心であったことが知られ、菅原道真(讃岐の国司として赴任)ゆかりの地でもある。琴電の滝宮駅の西には、道真をまつる滝宮天満宮がある。

この神社に隣接して、かつて綾川寺という寺院があった。滝宮天満宮との深い関係のもとで成立したお寺だったと思われ、近代初期の廃仏の時期に廃寺となってしまった。

同寺の観音堂本尊だった十一面観音像は幸い近くの集落に移され、その地域の方々によって守られることになった。町の北部の堂床という地区の小さなお堂に安置されて、年1回行われる法要の際に開帳されてきた。

2012年、町に生涯学習センターがつくられると、観音像はその中につくられた常設の展示室へと移動することになった。

 

 

拝観の環境

ガラスケース中に安置されており、四方よりよく見ることができる。

 

 

仏像の印象

像高約180センチの立像。

一木造で内ぐりはなく、垂下する右手は手首まで、前に差し出して花瓶を持つ左手はひじまでを共木で彫り出す大変古様な像である。条帛や下肢には渦巻きの文が見られる。

しかし顔つきは優しく、またことさらに量感を強調したりしていないことから、平安時代も中期になっての像と思われる。

ほぼ直立し、顔は小さめ。手は長くあらわす。

目はあまり切れ長とせず、若干つり目がちとする。口も小さめ。顎はしっかりとつくる。

胸のラインやへそは陰刻で強調、また下肢の左右の衣のつれも強調するが、全体的には誇張を避け、上品で落ち着いた姿となっている。

 

 

さらに知りたい時は…

『滝宮ばやし読本』、綾川町立滝宮公民館、2014年

『香川の名宝展』(展覧会図録)、香川県歴史博物館、2001年

「天神信仰と神仏習合 十一面観音像」(『天神さまの美術』、東京国立博物館ほか)、末吉武史、2001年

『解説版 新指定重要文化財3、彫刻』、毎日新聞社、1981年

『香川県の文化財』、香川県教育委員会、1971年

 

 

仏像探訪記/香川県