福王寺の阿弥陀如来像

  強い存在感が魅力の仏像

住所

佐久市協和1054

 

 

訪問日 

2013年9月15日

 

 

この仏像の姿は(外部リンク)

福王寺ホームページ

 

 

 

拝観までの道

福王寺のある協和は佐久市の西北の端で、すぐ西側は立科町となる。

行き方は、長野行新幹線、JR八ヶ岳高原線の佐久平駅前より佐久市バス中仙道線に乗車し、「望月(望月バスターミナル)」で下車。バスの本数は1時間半に1本程度。バスを降り、西へ徒歩40分くらいで福王寺に着く。

 

佐久市・市内バス・オンデマンドタクシーの運行について

 

 望月は中山道の宿場町で、石仏の里としても知られるが、いかにも観光地という感じでなく、落ち着いたたたずまいの町。バスターミナルのそばにタクシー会社が2軒あり、福王寺まで乗ると1200円程度。

 

仏像拝観は事前連絡必要。志納。

 

 

拝観料

志納

 

 

お寺や仏像のいわれなど

真言宗寺院。

創建は平安時代初期と伝える。古代から中世にかけては、馬の産地として知られていたこの地をおさえて勢力を持っていた望月氏の保護のもとで堂像を整備したというが、江戸時代前期の火災のために古記録類は伝わらず、詳しい寺史は不明である。

収蔵庫の阿弥陀如来像は、本来このお寺の本尊であったというが、いつの頃か大日如来像がかわって本尊とされたために、阿弥陀堂安置を経て、収蔵庫に移安された。

 

 

拝観の環境

仁王門を入り、右手が本堂、正面に収蔵庫、その左に阿弥陀堂がある。

収蔵庫内は、近くよりよく拝観させていただける。

 

 

仏像の印象

像高約140センチの坐像。半丈六像である。カツラの一木造で、像底と背からくりを入れている。

 

とにかく強い存在感の仏さまである。

肉髻は高く盛り上がり、螺髪は間隔をあけて並ぶ。

顔は面長で引き締まる。眉は強く弧を描き、目は細めに、ただし瞑想しているというよりも、しっかりと前を見据えている感じである。鼻から口もとにかけても、厳しさが感じられる。顔の全面がやわらかな曲面でなく、平面的につくられているので、こうした印象が強められているのだと思う。

胸は肉体としての抑揚は今ひとつだが、ぐっと横に広い。手は定印を結ぶが、これも安定感というよりは緊張感をはらむようである。脚部はやや低めと思う。

右足を上にして組み、右足首から前に流れる衣は流麗に流れる。

 

像内背部に鎌倉中期の1250年の修理銘があり、その中に、鎌倉初期の1203年に僧の幸筅が御堂を建て、本像に彩色を施したと書かれている。一木造の古様な像であるので、造立はさらに前であるという考えと、1203年に前時代の様式を受け継いで造られたという考え方がある。

 

脇侍の2菩薩は江戸時代の補作。

 

 

その他

阿弥陀堂内も拝観させていただける。

堂内の安置仏は破損も進み、痛々しいが、日光菩薩、月光菩薩、雨宝童子(または聖徳太子)、毘沙門天と伝える4躰の古像が安置されている。

この中ではの伝月光菩薩像は一木造の立像である。本来は収蔵庫の阿弥陀如来像の脇侍であった可能性がある。

 

 

さらに知りたい時は…

『定本 信州の仏像』、しなのき書房、2008年

 

 

仏像探訪記/長野県