金井薬師堂の薬師如来像

栃木県の鉄仏の代表作

 

住所

栃木市西方町金井495

 

 

訪問日 

2016年2月6日

 

 

この仏像の姿は(外部リンク)

とちぎの文化財

 

 

拝観までの道

東武日光線の東武金崎(かなさき)駅下車、南へ徒歩約20分。

東武線の線路沿いにある。1つ手前の家中駅から車窓左手を注意して見ていると、お堂の脇を通り過ぎる。

東武金崎駅の出口は東側にある。駅を出て南に進み、踏切を渡って線路の西側へ。さらに平坦な道を南へ1.3キロほど行ったところである。

 

地元の方によって管理されている。問い合わせは栃木市役所西方総合支所西方産業振興課へ。

 

 

拝観料

志納

 

 

お寺や仏像のいわれなど

本来はお寺があったのかどうか、現在は収蔵庫だけになっている。

法要等の際には同じ町内の曹洞宗実相寺のお坊さまがおつとめになっているとのこと。

 

収蔵庫中央に安置される薬師如来像は鉄仏である。

鉄造の仏像は全国で100躰ほどが知られているが、栃木県には7躰が伝来。そのうち3躰が薬師如来坐像、2躰が阿弥陀如来立像で、他は狛犬、鉄塔婆(宇都宮市の清巌寺)である。

金井薬師堂の薬師如来像は像高約90センチと等身大が等身大よりも若干大きいくらいのサイズで、他の2躰の薬師如来像より断然大きい。またつくられた年も分かっているところが貴重である。

 

 

拝観の環境

南面しているので、天気のいい日は明るい日差しが入り、よく拝観できる。

堂内近くより拝観させていただけた。

 

 

仏像の印象

釣り上がり気味の目、大きめの鼻、引き締まった口もとがまず目に入る。しかし、ほおなど単純な曲面によって形づくられた顔立ちは、穏やかさを感じさせる。低い肉髻、あまり高くあげない眉、また微妙な手の角度など、素朴で親しみやすい雰囲気が感じられる。

一方、衣の線はなかなかに繊細である。鉄という扱いにくい素材のため、変化をつけるといっても難しいはずのところ、とても丁寧につくられていると思う。

膝はあまり高くしない。左足を上にして組む。

背に陽鋳された銘文があり、鎌倉時代後期の1277年の作とわかる。

 

 

その他

台座も鉄でつくられているが、江戸時代の補作。

 

 

さらに知りたい時は…

『日本彫刻史基礎資料集成 鎌倉時代 造像銘記篇』12、中央公論美術出版、2016年

「下野の仏像」(『国華』1339)、北口英雄、2007年5月

『鉄仏』(『日本の美術』252)、佐藤昭夫、至文堂、1987年5月

『解説版 新指定重要文化財3、彫刻』、毎日新聞社、1981年

『日本の鉄仏』、佐藤昭夫,中村由信、小学館、1980年

『下野の仏像』、野中退蔵、月刊さつき研究社、1976年

 

 

仏像探訪記/栃木県