小又井観音

  合掌する十一面観音像

住所

いすみ市小又井195

 

 

訪問日 

2010年3月29日

 

 

この仏像の姿は(外部リンク)

ちばの観光まるごと紹介

 

 

 

拝観までの道

房総半島南部に位置するいすみ市。その西北部の丘陵地帯に小又井(こまたい)観音堂がある。

交通はかなり不便だが、茂原駅からいすみ鉄道線の上総中川駅を経由して増田橋まで行くいすみシャトルバスの「工業団地入口」が最寄りのバス停。

 

シャトルバス・いすみ市路線バスの時刻表

 

バス停から東へ約1キロ、県道85号線に出て、北西方向に400メートルほど行くと、小又井観音を示す道しるべが出ているのでそこを左折。その道の終点にあるいすみ市のクリーンセンター(焼却場)の敷地内を通り抜け、200段ほどの石段を上がると、収蔵庫が見えてくる。バス停から徒歩30分くらい。

 

 

拝観料

特に拝観料の設定はなかった

 

 

仏像のいわれ

かつて背後の山に宝泉寺というお寺があり、その本尊がこの十一面観音像であったと伝える。

今は観音堂とその前に立つ収蔵庫があるばかりで、十一面観音像は収蔵庫に移されている。

古様さがみられ、10世紀ごろの作と考えられている。

 

 

拝観の環境

ボタンを押すと収蔵庫の中の電気がつくようになっているので、押しながら覗く。

中でじっくりと拝観したい場合には、いすみ市の教育委員会に事前に連絡して、開扉していただく。

 

 

仏像の印象

像高約170センチの立像。エキゾチックな雰囲気が感じられる像である。

頭上に十一面を備える(一部亡失、一部後補)ので、十一面観音像として県の指定文化財となっているが、本来は多くの手を持った千手観音像であったのかもしれない(収蔵庫のうしろの観音堂には脇手と思われる腕が保管されている)。

 

顔立ちは四角ばり、顎の線は強い。眉は高く弧を描き、鼻筋はよく通る。謎めいた微笑みを浮かべる。頭上面は大きめで、地髪は高く盛り上がって、頭部は大きく、一方下半身はやや寸詰まりである。 手は合掌をしている。

肩を張り、胸や腕はたくましく、合掌する手は緊張感をはらんで力強い。天冠台の下に見える髪の束、胸や腕のアクセサリーの意匠、下肢の衣の線、それぞれに洗練されない個性豊かな造形が見られ、大変魅力的である。

 

ヒノキの一木造。足先・ほぞまで含めて一材より彫出しているそうだ。背中からくりがある。彩色は後補。

 

 

その他

収蔵庫後方のお堂には不動三尊像や破損仏が安置されている。

 

 

さらに知りたい時は…

『千葉県の歴史 通史編 古代』2、千葉県発行、2001年

『房総の神と仏』(展覧会図録)、千葉市美術館、1999年

 

 

仏像探訪記/千葉県