極楽寺の十一面観音像

おだやかな姿の平安仏

住所
秦野市鶴巻1861


訪問日 
2024年1月3日

 


この仏像の姿は(外部リンク)
秦野市・指定・登録文化財


拝観までの道
小田急線の鶴巻温泉駅より西南に徒歩約10分。もう1つ先の東海大学前からも歩ける距離。
1月1~3日の日中、お堂は開いていて拝観可能。その他の日は事前連絡必要。


拝観料
志納


お寺や仏像のいわれなど
曹洞宗寺院で、開創は江戸時代初期とのこと。
十一面観音像は、本堂の手前右手にある観音堂(施無畏殿)に安置されている。
平安時代後・末期の様式の像で、江戸時代初期のお寺の創建よりもずっと古く、近くの石座神社にあった観音堂にまつられていたのが移されてきたものという。かつては厳重な秘仏で、1950年頃にはじめて厨子が開かれたのだそうだ。



拝観の環境
堂内は明るく、よく拝観できる。


仏像の印象
像高は約1メートル。寄木造、彫眼である。
おだやかでやさしい顔立ちであるの菩薩像である。丸顔で、額とあごが小さい。冠でよく見えないが、頭上のまげは低そうである。

ほぼ直立し、細身で、下半身を長くとる。胴はくびれる。肩はそれほどなで肩とはせず、自然な丸み。下肢の衣は浅く、省略気味に刻まれている。


さらに知りたい時は…
『秦野市の仏像』(『秦野の文化財』第24集)、秦野市教育委員会、1988年
『秦野の文化財』第23集、秦野市教育委員会、ぎょうせい、1987年
『かながわの平安仏』、清水眞澄、神奈川合同出版、1986年


仏像探訪記/神奈川県